スピリチュアリストの英国最大の統一組織 SNU (Spiritualists National Union) では、七大綱領を通じた近代スピリチュアリズムの哲学を啓蒙するという目的のもと活動を行っています。そして、この哲学に基づいた生き方を選び、理解・実践している人のことをスピリチュアリストと呼びます。
この七大綱領は、心霊誌 Two Worlds を創刊したビクトリア時代の女性霊媒エマ・ハーディング・ブリテンを通じて、霊界から霊言で届けられたものとされています。
→エマ氏についての詳しい記事はこちら
スピリチュアリズム七大綱領
- 神は全ての父である
- 人類は同胞である
- 霊的世界と地上界との間には霊的交わりがあり、人類は天使の支配を受ける
- 人間の魂は死後も存続する
- 我々には自由意志とそれに伴う責任がある
- 善悪にかかわらず全ての行いには相応の報いが生じる
- いかなる魂も永遠に進化の道が開かれている
七大綱領の第七綱領には、次のような希望に満ちた霊的真理が示されています。
「いかなる魂も永遠に進化の道が開かれている」
この言葉は、スピリチュアリズムの教えの中でも、特に希望に満ちたメッセージです。
私たちは日常生活の中で、次のように感じることがあります。
- 自分はまだ未熟だと感じる
- 過去の発言や行動に伴う失敗を後悔する
- 自分の不出来さや弱さに落ち込む
こうした思いは、多くの人が抱く自然なものです。
特に家庭や仕事の中で忙しく過ごす日々の中では、自分の成長について考える余裕が持てないこともあります。
しかし、第七綱領は、そのような不安に対して明確な答えを示しています。
魂の成長には終わりがないということです。
それは年齢も関係ありません。
環境も関係ありません。
現在の能力や状況も関係ありません。
どのような状態にあっても、魂の成長は続いていきます。
そして、その成長は生きている間だけではありません。
死後も続いていきます。
つまり、人生のすべての経験は、魂の成長の過程なのです。
この考え方は、私たちの人生に大きな安心と希望をもたらします。
なぜなら、どんな経験も無駄にはならないからです。
成功も失敗も、すべてが魂の成長のための経験となるのです。
これらを前提に、そしてスピリチュアリストの視点から 第七綱領:いかなる魂も永遠に進化の道が開かれている をどのようにとらえるか考えていきたいと思います。
すべての魂に与えられた永遠の成長、私たちは身体を持った霊的存在
この第七綱領を理解するために重要なのは、私たちの本質を理解することです。
私たちは「霊を持った身体」ではありません。
「身体を持った霊的存在」です。
つまり、本来の私たちは魂の存在なのです。
その証拠に、私たちの意識は身体だけに限定されていません。
例えば
- 夢の中で亡くなった人に会う
- 直感的に何かを感じる
- 離れた人のことを強く感じる
こうした体験は、多くの人が経験しています。
これは意識が肉体だけに限定されていないことを示しています。
もし魂が永遠の存在であるならば、成長もまた永遠に続くことになります。
生命は霊的であるがゆえに永遠なのです。
そして、どのような進化の段階にあっても、その先にはさらに進化の道が続いています。
つまり、完全という到達点は存在しません。
どこまで進んでも、その先に新たな成長の段階があるのです。
この考え方は、私たちに安心を与えます。
なぜなら、完璧である必要はないからです。
今の自分のままでも、成長の途中であるということなのです。
完璧を求めすぎる現代社会
現代社会では、完璧を求める傾向があります。
- 良い母親でなければならない
- 仕事も家庭も両立しなければならない
- 失敗をしてはいけない
こうした考え方は、知らず知らずのうちに自分を追い詰めてしまいます。
特に、SNSなどで他人の生活を見る機会が増えた現代では、自分と比較してしまうことも多くなっています。
しかし、第七綱領の視点から見ると、こうした比較はあまり意味がありません。
なぜなら、魂の成長の段階はそれぞれ異なるからです。
誰もが同じ魂の道を歩んでいるわけではありません。
それぞれの経験、それぞれの課題があります。
そして、そのすべてが成長のための機会となっています。
失敗もまた、成長の一部です。
転んでも、また起き上がればよいのです。
大切なのは、完璧を目指すことではありません。
自分にできる最善を尽くすことです。
これが第七綱領が示す生き方です。
日常生活の中の魂の成長
魂の成長は、特別な体験の中だけで起きるものではありません。
日常生活の中で起きています。
例えば
- 家族に優しい言葉をかける
- 相手の立場を考える
- 感謝の気持ちを持つ
こうした小さな行動が、魂の成長につながります。
また
- 失敗から学ぶ
- 困難を乗り越える
- 人を許す
こうした経験も成長の機会です。
もちろん、これらは正しい動機のもと発露したものだとより良いでしょう。
また、私たちは霊界に移行した後も、魂の成長は続きます。
霊界の視点は地上の視点より広いため、私たち自身さまざまな角度から気づく機会が得られます。
そして、地上でできなかったことを学び直す機会もあります。
このように、魂の成長には終わりがありません。
今できる最善を尽くす
第七綱領は、私たちに大切な教訓を示しています。
それは「今できる最善を尽くす」ということです。
完璧である必要はありません。
シルバーバーチはある日の交霊会で「人間が心掛けるべき信条として一つだけ選ぶとしたら、どういうことを説かれますか」という質問に対し、以下のように述べています。

すでに何度も説いていることです。〝自分に為しうることを精いっぱい行なう〟───これです。転んでも、また起きればよろしい。最善を尽くすということ───これがあなた方人間に求められていることです。
できる範囲で、少しずつ成長していけばよいのです。
魂の成長には永遠の時間があります。
焦る必要はありません。
私たちが未来と呼ぶ時間は、今の連続した延長線上にあるものです。
日々の小さな努力が、魂の成長につながります。
永遠の希望としての霊的進化
シルバーバーチはこう語っています。

生命は、霊的であるがゆえに永遠なのです。誰であろうと、何であろうと、どこにいようと、あるいは、現在すでに到達した進化の段階がどの程度であろうと、これから先にも、永遠へ向けての無限の階段が続いているのです。不完全さを無くするためには永遠の時が必要です。
完全というのは、どこまで行っても達成されません。どこまで行っても、その先にもまだ達成すべき進化の段階があることを認識することの連続です。無限に続くのです。
この言葉は、第七綱領の本質を示しています。
魂の成長には終わりがありません。
どのような状況でも、進化の道は開かれています。
人生のすべての経験は、魂の成長のためにあります。
第七綱領は、私たちに永遠の希望を示しているのです。
おまけ(七大綱領とそれぞれの意味)
以下のリンクより七大綱領のそれぞれの記事がご覧いただけます。


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