スピリチュアリストの英国最大の統一組織 SNU (Spiritualists National Union) では、七大綱領を通じた近代スピリチュアリズムの哲学を啓蒙するという目的のもと活動を行っています。そして、この哲学に基づいた生き方を選び、理解・実践している人のことをスピリチュアリストと呼びます。
この七大綱領は、心霊誌 Two Worlds を創刊したビクトリア時代の女性霊媒エマ・ハーディング・ブリテンを通じて、霊界から霊言で届けられたものとされています。
→エマ氏についての詳しい記事はこちら
スピリチュアリズム七大綱領
- 神は全ての父である
- 人類は同胞である
- 霊的世界と地上界との間には霊的交わりがあり、人類は天使の支配を受ける
- 人間の魂は死後も存続する
- 我々には自由意志とそれに伴う責任がある
- 善悪にかかわらず全ての行いには相応の報いが生じる
- いかなる魂も永遠に進化の道が開かれている
七大綱領の第三綱領には次のように示されています。
「霊的世界と地上界との間には霊的交わりがあり、人類は天使の支配を受ける」
ここでいう「天使」とは、宗教画に描かれる翼のある存在ではありません。
- 地上的な縁によってあなたと繋がっているスピリット
- 特別な縁はなくても、あなたを通路として、地上に指導と支援と手助けと愛情を授けたいと願っているスピリット
このような霊的存在が、私たちに指導・支援・手助け・愛情を届けようと働きかけています。
そしてこの霊的交わりは、特別な人だけではなく、すべての人に関係している自然な働きなのです。
これらを前提に、そしてスピリチュアリストの視点から 第三綱領:霊的世界と地上界との間には霊的交わりがあり、人類は天使の支配を受ける をどのようにとらえるか考えていきたいと思います。
霊界は次元の違う波動の世界
では、霊界とはどのような世界なのでしょうか。
それは、霊界は物質の世界とは異なる「波動の世界」であり、
私たちの住むこの3次元のような形のある物質的ではない次元の違う世界です。
このため霊界には、意識の成長段階に応じた層があります。
神に近づくにつれ波動は高く細かくなり、地上に近づくにつれ波動は低く荒くなります。
- 神(▲愛と調和に満ちた高い波動の世界)1:マスター
2:高級霊
3:指導霊
4:故人
5:地上界
(▼まだ未熟な意識を持つ低い波動の世界)
そして霊界と物質界にはこのような違いがあります。
- 物質界
肉体がある
コミュニケーションは言語
時間の概念がある
地上的な視野で物事を見る
- 物質界
肉体がない
コミュニケーションは思念
時間の概念がない
霊的な視野で物事を見る
そして重要なのは、私たちは自分の波動に近い霊的存在と自然に同調するということです。
「類は友を呼ぶ」という言葉がありますが、これは霊的にも同じです。
穏やかな気持ちでいるときは、穏やかな波動と同調します。
感謝の気持ちを持っているときは、同じように愛の波動と同調します。
反対に怒りや不安、恐れに支配されているときは、同じような波動と同調しやすくなります。
これは恐れるべきことではなく、自然な法則です。
例えば、明るい人の周囲には自然と明るい人が集まりやすくなります。
反対に、愚痴が多い人の周囲には、愚痴が多い人が集まりやすくなります。
これは人間関係の現象であると同時に、霊的な同調の一例でもあります。
霊界は遠い世界ではなく、私たちの意識と深く関わっている世界なのです。
日常生活の中で起きている霊的同調
ここでシルバーバーチの言葉を紹介します。

霊的な支配は確かにあります。が、それは地上的な縁によってあなたと繋がっているスピリット、または特別な縁はなくても、あなたを通路として、地上に指導と支援と手助けと愛情を授けたいと願っているスピリットが行なっているのです。
これは、シルバーバーチが第3綱領の霊界と地上界との間に霊的交わりがあり、人類は天使の支配を受けるへ向けて述べている言葉です。
彼の言うように、私たちには常日頃以下のような霊的存在が、私たちに指導・支援・手助け・愛情を届けようと働きかけています。
- 地上的な縁によってあなたと繋がっているスピリット(故人)
- 特別な縁はなくても、あなたを通路として、地上に指導と支援と手助けと愛情を授けたいと願っているスピリット(指導霊)
ではここで、スピリットガイド指導霊についてお話していきましょう。
スピリットガイド(指導霊)というと、多くの方は人の姿をした特定の存在を思い浮かべるかもしれません。
しかし、スピリチュアリストの観点では、スピリットガイドは必ずしも人の形をしている存在ではなく、むしろ「光のチーム」として私たちを支えていると考えられています。
彼らは一人の存在ではなく、複数の霊的存在が協力し合いながら、私たちの成長や人生の目的に合わせて働きかけているのです。
また、この光のチームは固定されたものではありません。
私たちの人生の段階や学び、役割によって関わるスピリットはその都度変化していきます。
例えば、家庭を中心に生きている時期には、思いやりや忍耐を育てるための支援が行われ、仕事や社会的な活動が広がる時期には、それに必要な導きや助けを与えるスピリットが関わることがあります。
ヒーリングやミディアムシップなど、霊的な学びを始めた場合には、その分野に理解のあるスピリットがチームに加わります。
このように、スピリットガイドは私たちの人生の流れに合わせて入れ替わりながら、常に最善の支援を届けようとしています。
私たちが安心して成長できるよう、目に見えないところで静かに働き続けている存在であり、その支援は特別な人だけではなく、すべての人に向けられているものなのです。
スピリットガイド(指導霊)はどんな善人にも悪人にもついているといわれています。これは霊的視点で物事を見ると、魂の学びとして非常に重要なことだと感じますね。
正しい認識が霊的防御になる
七大綱領の第三綱領には次のように示されています。
「霊的世界と地上界との間には霊的交わりがあり、人類は天使の支配を受ける」
この言葉を初めて読んだとき、「支配」という言葉に戸惑いを感じる方も多いのではないでしょうか。特にスピリチュアルに興味を持ち始めたばかりの方にとっては、霊的な存在に影響されることに対して、不安や疑問を抱くのは自然なことです。
- 霊的な支配とは自由を失うことではないか
- 低級霊などの影響を受けてしまうのではないか
しかし、第三綱領が示す霊的支配とは、私たちの自由意志を奪うものではありません。
それは、私たちが常に霊的存在の支援と導きの中で生きているという自然な霊的法則を意味しています。
さて、それでは低級霊とはどのような存在なのでしょうか。
地上に生きる私たちにも様々な価値観や性格の人がいるように、霊界にも成長段階の違いがあります。
一般的に地縛霊・憑依霊・自殺霊・麻薬霊・宗教霊などを指し、これらはまだ成長途中にある未熟な意識を持った霊的存在を指します。
低級霊は利己的な考えを持ちやすく、自分の欲求や感情を優先する傾向があるため、結果として人に不安や怒り、依存心などの影響を与えることがあります。
中には狡猾な存在もいるようですが、これは特別な悪の存在というよりも、まだ精神的な成熟に至っていない状態と考えることができます。
例えば地上でも、怒りっぽい人や不満が多い人と長く接していると、気持ちが重くなったり、同じように不安や不満が増えたりすることがあります。
霊的な世界の影響を受けている私たちは、これと同様に似た波長の存在と同調しやすいという自然な法則が働きます。
そのため恐れることよりも、自分の意識や言動を整えることが大切です。
感謝や思いやり、冷静な判断を心がけることで、高い波動と同調しやすくなり、低級霊の影響を受けにくくなります。
正しい認識を持つことが、最も穏やかで安全な霊的防御となるのです。
正しい霊的知識と実践
霊界が波動の世界であるならば、私たち自身の意識が重要になります。
難しい修行は必要ありません。
日常の中でできることがあります。
穏やかな気持ちでいるときは、穏やかな波動と同調しやすくなります。
感謝の気持ちを持つと、自然と周囲の空気も変わります。
霊的交わりは、このように日常生活の中で自然に起こっているのです。
ここで、わかりやすい指標として感情の例を挙げてみます。
- 高い意識に同調しやすい
愛
感謝
喜び
情熱
勇気
- 低い意識に同調しやすい
恐れ
不安
怒り
嫉妬
嫌悪
こうした感情は、私たちにとって指標になるのではないでしょうか。
このような感情を元に、自分の気持ちを客観的に捉えてみるのもいいかもしれません。
また、正しい霊的知識を持つことは、霊的な防御にもなるのです。
そして私たち自身も成長途中の存在です。
そのため、恐れるのではなく、理解することが重要になります。
正しい知識は、不必要な恐れを減らし、冷静な判断を助けてくれます。
そして最も大切なのは動機です。
- 人を助けたい
- 成長したい
- 愛を大切にしたい
このような動機は、高級霊と同調しやすくなります。
正しい知識と動機、そして日常の実践が、霊的支援を受けるための土台となります。
私たちが今できること
シルバーバーチはこう語っています。

霊的知識はあなた方を守り、無知からくる恐れを取り除きます
この言葉は、霊界を恐れるのではなく理解することの大切さを示しています。
霊的世界は遠い存在ではありません。
私たちのすぐそばにあり、常に支援しようとしています。
しかし、その支援を受けるためには正しい認識が必要です。
私たちが今できることは
- 穏やかな気持ちを持つ
- 感謝の心を持つ
- 思いやりを大切にする
この小さな積み重ねです。
霊的知識と日常の実践が、私たちを守り、導き、支援してくれます。
それが七大綱領の第三綱領が示している霊的交わりの本当の意味なのではないでしょうか。


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